YashiBlog - やしぶろ

フリーランスWebデザイナーの雑記。皆様のお役に立てる情報を発信できればうれしいです。

女のいない男たち(村上春樹)

読みました。

僕は小説は文庫でしか読まないので、単行本で読む人と比べると遅れて読むことになります。この本は2014年4月に単行本が発売されているので、約2年半おくれになりますね。

とりあえず感想ですが、とにかく面白かったです。久しぶりに面白い短編小説を読んだ気がします。先を読みたくて手が勝手に次のページをめくろうとするのだけど、まだページの最初を読んでいるから、ちょっと待って! となる。僕は読むのが遅いので、たまにこういうことになります。

短編集というのも好評価のポイントです。長編小説も好きですけど、短編小説はそのサイズにするために文章が洗練されている感じがします。短さで言うと、前回の記事に書いた「ツンドラモンスーン」も1つのテーマを2ページでまとめる必要があって、そのために選ばれた言葉が収まっている感じですね。

短編は短いのだけど、そこに収まらない世界観が見えるものが良いです。登場人物たちの膨大なストーリーがあるのだけど、ページ数の関係でたまたま切り取られただけのような。この人達の人生はこの先もずっと続いていくんだろうな。とか、この先何か起こりそう。とか読み終わった後に考えたくなるような作品が好きです。この本もいくつかの作品はそんな感じでした。

グッドエンドでもバッドエンドでもなく、この先どういう展開にでも出来そうな感じ。この作品が長編になったら面白いのにな。と考えるけど、多分この作品は短編だったからこんなにも面白かったのだろうなと思います。それはやってみないとわからないですけどね。

そういえば、村上春樹は長編化した短編作品があったような気がするけど何だったかな。

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